眠りのために

問診で必ずお尋ねする項目に睡眠があります。満足な睡眠ができているのはむしろ稀な方で、大抵は眠りにくい、寝た気がしない、寝足りないなどを感じておられます。睡眠導入剤を用いている方も少なくないので、お悩みが多いと言えるでしょう。
睡眠を東洋医学的に言うと、夜、カラダの外の方を巡っていた気血が内に戻っていくことで眠りが来て、朝、内に収まっていた気血が外に出ていって巡りだすことで眼が覚めて活動できるのです。
現代は、夜でも明るい光に溢れています。デジタル機器などの発光、眩い画面を夜まで見ていると、気血が眼に留まってなかなか内に戻っていくことができません。
眠る準備のため、就寝時間の数時間前から部屋の明るさを暗めにし、スマホやパソコンの使用をやめます。就寝する部屋は、真っ暗にします。外灯や機器の小さな光であっても、眼は瞼を通してキャッチし、働いてしまうのです。

この記事を書いた人

広島市在住。鍼灸師としてココロとカラダのアシストをするとともに、呼吸法や坐禅を取り入れ、トータルでのケアを実践しています。

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