雨がやむと、猛烈に蒸し暑くなりました。
気温が高いだけでなく、熱された蒸気がまとわりつき、息苦しくも感じます。湿度が高い環境では盛夏でなくても熱中症に注意が必要です。湿気で皮膚が湿って汗が蒸発しにくく、体熱を逃がすことができず、カラダに余分な熱がこもりやすくなってしまいます。高齢者や体力のない人、疲労が蓄積している状態では、熱中症リスクが高まります。
特に梅雨から夏にかけては、東洋医学で重視される「脾胃」の機能が低下しやすく、体力低下につながる消化不良や食欲不振が起こりやすくなります。熱中症を予防し、健康を維持するには、脾胃を守ることが重要です。
●脾胃と湿気の関係
東洋医学では「脾胃」は飲食物を消化し、カラダをつくる気・血を造り出す重要な役割から脾は五臓の長と呼ばれています。脾胃は湿気を嫌い、高温多湿の環境において体内に熱や水分がたまると、働きを弱めます。そのため、食欲不振や軟便、下痢などの症状が現れやすくなります。
●脾胃を守るための対策
暑い中、つい冷たい飲み物、食べ物をとってしまいがちですが、冷飲食が多量に送り込まれると、脾胃を弱らせるもととなります。キンキンに冷えたビール、氷をいっぱいにした飲料水、アイスなどは避けたほうがよいです。
●熱中症予防の鍼灸治療
熱中症予防の鍼灸治療としては、カラダの状態により、こもっている余分な熱を除き、滞った水分の排泄を促すとともに胃腸を回復させる治療をします。継続的な治療によって、カラダのしんどさが変わってきます。
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